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「医局を出れば給料は上がる」とよく言われます。実際、額面だけを見れば上がることが多いのは事実です。
ただし、上がる部分と、同時に失う部分があります。そして失う部分は金額として明示されないため、比較のときに抜け落ちがちです。
この記事では、医局を出たときに動く4つの内訳を分解し、実質でどう変わるかを整理します。
なお、この記事は一般的な情報提供であり、特定の医療機関を推奨するものではありません。
「上がる」の中身を4つに分ける
医局にいるときの収入は、多くの場合こう組み立てられています。
- 大学からの給与(基本給)
- 当直料
- 外勤(アルバイト)収入
- 研究日・週◯日勤務といった時間の融通
医局を出ると、1と2は上がることが多く、3と4は減るか無くなります。 ここが見落とされる部分です。
大学病院の給与水準そのものについては大学病院の医師の給料で解説しています。
上がる部分:基本給と当直料
市中病院の常勤に移ると、基本給の水準は一般に上がります。当直料も、大学よりは高く設定されていることが多いです。
ただし、その金額がどう組み立てられているかは別問題です。年俸制で昇給規定が無ければ、入職時の金額が長く続くことになります。 求人票の読み方は年収が上がらない病院の見分け方にまとめています。
減る部分:外勤と時間の融通
ここが本題です。
医局に所属していると、外勤先が回ってくることがあります。この外勤収入は、人によっては年収の相当部分を占めます。医局を出ると、この供給が止まります。
自分で探せばいい、というのはその通りです。ただし探す手間と、条件の良い枠に入れるかどうかは別の話です。スポットの探し方は医師のスポットバイトの探し方、単価の相場は医師スポットバイトの単価相場で整理しています。
もう1つが時間の融通です。研究日や週4日勤務といった枠が無くなり、フルタイムに戻る場合、時間単価では下がることがあります。
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実質で比べるための3つの数字
額面ではなく実質で比べるには、3つ揃える必要があります。
- 外勤を含めた現在の総収入 — 大学の給与だけで比べない
- 移った先の当直・外勤の可否 — 外勤が禁止の病院もあります。ここは必ず確認する
- 拘束時間 — 総収入を実際の拘束時間で割る
とくに2は決定的です。外勤禁止の常勤に移ると、額面が上がっても総額は下がることがあります。求人票に書かれていないことが多いので、面接か紹介会社経由で確認してください。
出たあとの選択肢は常勤だけではない
常勤1本に戻すのではなく、常勤と非常勤を組み合わせる形もあります。設計の考え方は常勤×非常勤ハイブリッド医師で解説しています。
退局そのものの手順は医局の辞め方にまとめました。辞め方を間違えると、外勤先との関係まで一緒に切れることがあるので、順番は慎重に決めてください。
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まとめ
医局を出ると、基本給と当直料は上がることが多い一方で、外勤収入と時間の融通は減ります。
比べるときは、外勤を含めた現在の総収入、移った先で外勤が認められるか、そして拘束時間の3つを揃えてください。額面の比較だけでは、実質が下がっていても気づけません。
確認すべき一番の項目は「外勤が可能かどうか」です。 ここが答えられない求人は、総額が読めません。
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