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「減塩してください」と言われて、まず何を見ればいいのか。
栄養成分表示の「食塩相当量」です。 ここだけ見れば足ります。
この記事では、その数字の読み方と、減塩商品で失敗する型を書きます。
なお、この記事は一般的な情報提供です。腎臓の病気などで具体的な指示を受けている方は、主治医と管理栄養士の指示を優先してください。
目標と現実の差
日本人の食事摂取基準では、1日の目標量がこう置かれています。
目標量 男性 7.5g未満 / 女性 6.5g未満(18歳以上)
高血圧・慢性腎臓病の重症化予防 男女とも 6.0g未満
実際の平均摂取量 男性 10.7g / 女性 9.1g(20歳以上)
目標を3g以上超えています。 これが日本の現状です。
3gという差は、調味料をかける習慣ひとつで動く量でもあります。だから見る価値があります。
ナトリウムではなく、食塩相当量を見る
栄養成分表示には、両方が書かれていることがあります。混同しないでください。
ナトリウムの量は、食塩相当量より小さい数字になります。
ナトリウムの数字に約2.54を掛けると、食塩相当量になります。
たとえばナトリウム400mgなら、食塩相当量はおよそ1gです。ナトリウムの数字だけを見て「400だから少ない」と考えると、大きく外します。
現在はほとんどの製品で食塩相当量が表示されています。 そちらを見てください。
100gあたりか、1食あたりか
ここで外す人が多いところです。
表示の単位を必ず確認してください。
- 「100gあたり」— 実際に食べる量に換算し直す必要があります
- 「1食あたり」「1袋あたり」— そのまま読めます
麺類のスープや、レトルト食品で差が出ます。100gあたりの数字が小さくても、1食で300g食べれば3倍です。
「減塩」で失敗する型
医師として、実際によく見る失敗が2つあります。
1. 減塩なので、多く使ってしまう
減塩醤油は、同じ量なら塩分が減ります。 ところが味が薄いぶん、かける量が増えることがあります。
量が1.5倍になれば、減塩の効果は消えます。 使う量を変えないことが前提です。
さらに減らしたい場合は、より低いものもあります。
2. 調味料だけ減らして、加工食品が変わらない
塩分の多くは、調味料ではなく加工食品から入ってきます。 パン、麺、練り物、ハム、汁物。
醤油を減塩に替えても、汁を飲み干していれば効果は限定的です。
だしや香辛料で味を作る方向のほうが、続きます。
減らしやすい順番
効率で並べると、こうなります。
- 汁物を飲み干さない。 ラーメンのスープを残すだけで大きく変わります
- かける調味料を「つける」に変える。 皿に少量出して、つけて食べる
- 加工食品の表示を見る習慣をつける。 パンや麺にも入っています
- 調味料を減塩タイプに替える
4番より1番のほうが効きます。 商品を替えるのは最後で構いません。
血圧が高めと言われたら
食塩相当量を見るのは、血圧の管理と直結します。
ただし、塩分だけで血圧が決まるわけではありません。 体重、運動、飲酒、睡眠、そして遺伝的な要素も関わります。
塩分に反応しやすい人と、そうでない人がいます。 減塩の効き方には個人差があります。
だから、減らしたら測ってください。 家庭で測った血圧の変化が、自分にとっての答えになります。測り方は家庭用血圧計の選び方に書きました。
まとめ
3点です。
- 見るのは食塩相当量。 ナトリウム表記なら約2.54倍して換算する
- 単位を確認する。 100gあたりか、1食あたりかで意味が変わる
- 調味料より、汁物と加工食品。 減らしやすい順番がある
減塩商品に替えることより、使う量を変えないことのほうが大事です。
表示の読み方は「ゼロ」表示のルールとスポーツドリンクの原材料表示でも書いています。
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