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「カロリーゼロだから大丈夫」と言われることがあります。
ゼロと書いてありますが、正確にはゼロではありません。
嘘の表示ではありません。そう書いてよいというルールがあるからです。 この記事では、そのルールを整理します。
なお、この記事は一般的な情報提供です。糖尿病などで食事の指示を受けている方は、主治医と管理栄養士の指示を優先してください。
ゼロと書ける基準があります
食品表示のルールでは、一定の量を下回れば「ゼロ」「無」「ノン」と書いてよいことになっています。
カロリーゼロ・ノンカロリー 100mlあたり 5kcal未満(飲料の場合)
糖質ゼロ・無糖 100mlあたり 0.5g未満
つまり、500mlのペットボトル1本で、最大25kcal近く入っていても「カロリーゼロ」と表示できます。
1本なら誤差です。 ただ、それを毎日3本飲めば、話は変わってきます。
否定したいわけではありません。 砂糖入りの飲料から置き換えるなら、明らかに減ります。「ゼロだから無制限」ではないという話です。
「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」は違います
ここが、いちばん取り違えられている点です。
糖類 — 砂糖やブドウ糖など、糖質の一部です
糖質 — 炭水化物から食物繊維を除いたもの。糖類より広い
つまり、「糖類ゼロ」でも糖質は入っていることがあります。 でんぷんやオリゴ糖、糖アルコールは糖類には含まれません。
血糖の観点で見るのは糖質のほうです。 「糖類ゼロ」だけを見て判断しないでください。
パッケージの表よりも、栄養成分表示の「炭水化物」または「糖質」の欄を見てください。そこに数字が書いてあります。
「オフ」「ひかえめ」はまた別の基準です
ゼロではなく「オフ」「ひかえめ」「ライト」と書かれている場合、これはゼロより緩い基準です。
比較対象があるものもあります。「当社従来品比」と書かれていれば、その会社の元の商品と比べた話であって、他社製品や一般的な量と比べたものではありません。
何と比べて減っているのかを見てください。
医師として気になる点
1. 「ゼロだから」で本数が増える
これがいちばん多いパターンです。罪悪感が減るぶん、飲む量が増えます。 結果として、置き換えたはずが総量は変わっていないことがあります。
2. 甘味への慣れは残る
人工甘味料でも甘さは感じます。甘いものを飲む習慣そのものは変わりません。 水やお茶に戻す方向で考えたい場合、ゼロ飲料は途中の一歩です。
3. 治療中の方は、自己判断で置き換えない
糖尿病の食事療法を受けている方は、「ゼロなら自由」ではありません。 総エネルギーの中で考える必要があります。管理栄養士に確認してください。
見るべきなのは、栄養成分表示です
パッケージの表側は、宣伝のための面です。裏の栄養成分表示に、実際の数字が書いてあります。
- 100mlあたりか、1本あたりか。 単位を必ず確認する
- 炭水化物または糖質の欄を見る
- 1日に飲む本数をかけ算する
3番をやると、印象が変わることがあります。1本あたりは小さくても、本数で積み上がります。
原材料の並び順から中身を読む方法は、スポーツドリンクの原材料表示で書いています。
まとめ
3点です。
- ゼロは「基準未満」という意味。 飲料なら100mlあたり5kcal未満でカロリーゼロと書ける
- 糖類ゼロと糖質ゼロは別。 血糖で見るのは糖質のほう
- 1本あたりではなく、1日の本数でかけ算する
表示は嘘ではありません。ルールどおりです。 ただ、そのルールを知らないまま読むと、実際より少なく見積もることになります。
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